95ステラの特徴
初搭載の穴あきスプール
92ステラから大きく見た目が変化し、当時では珍しい穴あきのスプールが搭載されています。95ステラはドラグ性能の向上とリールの軽量化にかなりこだわって設計されており、今では当たり前になっているスプールの軽量化が初めて行われたリールになっています。
伝説のバスプロ バーニーシュルツ 監修
アメリカブラックバストーナメント（B.A.S.S）の最高峰の大会であるバスマスタークラシックに8回出場した伝説のアングラーです。ここに、村田基・田辺哲男・高橋哲也など、シマノのレジェンド達も監修に加わり設計されたリールになっています。
チタン製ベール
95ステラは、チタン製ベールを採用しています。しかし、ベールの形状からベール根元に負荷が集中して、ベールが折れるトラブル多発していたそうです。98ステラ以降は、ステンレスベールに変更されています。
軸受にボールベアリング搭載
軸受部にボールベアリングを配置することで、よりなめらかなドラグの性能を有していました。また、さらに1２個のボールベアリングが各パーツに搭載され、当時から最高峰の回転性能を誇っていました。
SBL搭載で回転バランスの安定化
コンピュータの解析により、ローター回転時のブレを解析。個々のパーツの精度を高め、シマノ独自のバランス測定システムで回転性能の安定化を測ったSBLが採用されました。
人間工学に基づいたフットアングル
キャスティング時の操作性を研究し、人間工学に基づいた独自のフットアングルを実現していました。ビルトインローターが導入され、スプールエッジがより手元に近づき、キャスティング時に人差し指でのサミングがより楽にできるように設計されています。
テクニウムボディ
当時の最高峰のカメラシャーシに匹敵する高い剛性と精度を持つテクノボディを採用。ひずみ、たわみに強く、負荷がかかっても安定した回転性能を維持する設計になっています。
ジルコニアスプールリング
スプールリングは、硬度の高いジルコニアにチタンコートを施しています。スプールエッジにキズが付きにくく、ライン放出時の抵抗の軽減やラインへのダメージが減少しています。
ボールベアリングドラグ
ドラグにボールベアリングを採用し、ラインが放出する際にテンションが一定に保たれるように工夫されています。また、スプールのがたつきなども軽減しています。
95ステラ 2000（使用感）
私が所有している95ステラは、2000番になります。2000番の使用用途は、本流ルアーフィッシングです。現在は、ほとんど出番がなく箱入りの状態で保管していますが、今回記事を作成するにあたり本流で改めて使用しました。その使用感をレビューしていきます。
クリアランスが素晴らしい！
今から25年以上も前のリールですが、巻き感からそのクリアランスの素晴らしさを感じることができました。ハンドル回転時のガタがほとんどなく、しっかりと作り込まれている感じが伝わります。ハンドルが逆回転する遊びもほとんどなく、内部ギアからしっかりとクリアランスにこだわったつくりを感じました。
金属ボディの優れた剛性感
リールボディ・ローターの剛性感がかなり高く、当時から現在まで変わらないものづくりが行われていることを感じることができました。剛性の高さが巻きのなめらかさにも大きく影響していると感じます。この剛性感は、現代の中級機リール以上に優れていると感じました。
安定のドラグ性能
現代の中級機種リールと比べると性能は落ちますが、一定のテンションでしっかりとドラグがはたらく感じがします。まだまだ現役で使うことができる性能です。また、ローターのたわみが少ないことも一定テンションでのラインの放出に繋がっていると感じました。
巻きのなめらかさ・ドラグ性能は現代中級機種に劣る
25年以上前のリールですので仕方のないことかと思いますが、正直ギアのなめらかさやドラグ性能は現代の中級機種の方が優れていると思います。しかし、ボディの剛性面は、現代の中級機種よりも確実に95ステラに部があると感じます。
性能面を考えて購入することはあまりおすすめではありません。しかし、性能面で現代リールに劣る部分があっても、時代を超えてステラを使う喜びに敵うものはないと思います。
最後に
今回、95ステラのレビューをしました。さすがに25年以上前のリールとなると、現代のリールよりも劣る部分があります。しかし、しっかりと作り込まれたクリアランスや金属ボディの剛性感はまさにステラと感じることができます。
今後の使用頻度はかなり少ないかと思いますが、コレクションとして大切に保管していこうと思っています。今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
